のびのび育つ、小学生の放課後の過ごし方とは

小学生のお子さんを持つ親さん、毎日お子さんはどのように放課後を過ごしていますか?友人の家に遊びに行ったり、宿題や習い事など過ごし方も色々あるでしょう。また共働きや片親の家庭だとお子さんの帰宅時に家が留守なので、学童保育を利用しているところも多いでしょう

そこで今回は、実際に小学生がどう放課後を過ごしているか、どのような過ごし方を望んでいるか、また新しく変わった学童保育の内容などを紹介していきます。

放課後に関する意識

小学生の放課後の過ごし方は、昔に比べると大きく違ってきているのがわかります。昔は、放課後はカバンを放り出してすぐに友人の家に遊びにいったり、公園などで外が暗くなるまで遊んでいたものです。では現在は、どのようになっているのかを見ていきましょう。

時間に関する意識

ベネッセ教育研究所が「第2回 放課後の生活時間調査 報告書」で子どもの放課後についての調査がされています。http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4700 同調査では放課後無駄な時間を過ごしているという意識のある小学生は8割を占め、更にもっとゆっくり過ごしたいと思っている小学生も7割に当たります。そして、自分にとって好きな時間は19時から21時という回答がもっとも多数を占め、家族が帰宅して揃う時間が一番安らぎ、テレビやDVDを見て過ごすのが好きだという結果になっています。

宿題や家庭勉強

宿題に費やす時間は、30分から1時間が過半数を占めています。宿題以外の家庭学習も30分から1時間が約半数に上っています。学校の宿題以外にも、放課後自分で通信講座や市販の問題集などを使って、宿題にかける時間と同じ位自主的に勉強している小学生が多いことが分かります。

習い事

放課後を宿題などの自宅学習以外にも、習い事などに時間を費やす小学生も増えています。調査によると習い事や学習塾に通っている小学生は8割を超え、中学生の4割に比べると倍以上の結果であることが分かります。

外遊びの減少

習い事や学習塾に通うことにより、放課後外遊びをする時間にも大きな変化が見られます。習い事や運動クラブ以外で、外で遊んだりスポーツをして体を動かすことを全くしないという小学生は3割を占め、1日でトータル1時間未満という小学生も過半数を超えています。放課後は習い事などで忙しく、友達と外遊びをする暇もないという小学生が増えています。

放課後の過ごし方が変わるのか?変化する学童保育制度

共働きや片親の家庭では、子どもが保育園、幼稚園児だと預かり保育があって帰宅が遅くなっても安心でしたが、小学生になった途端帰宅時間が早くなって、子ども
の放課後の過ごし方で困るという「小1の壁」にぶつかります。更に、学童保育を利用するにしても、放課後自分で設置場所に向かうので、学校の近くにないと行かせにくいという現状もあります。

また、以前は学童保育の利用は小学3年生までと制限がありました。そのため、小学4年生以降は預け先がなくなってしまうという事態に陥りますが、小学4年生ではまだ一人で留守番させるにはまだ幼く、心配になります。小1の壁を何とかクリアしても、数年先に今度は更にこの「小4の壁」にぶつかり、わが子の放課後の過ごし方についてますます働くママさんを悩ませていたのです。

対象年齢の変化

今まで対象年齢などに制限がありましたが、2015年4月より学童保育制度が一部変わったので相違点を見ていきましょう。新学童保育制度では、利用の対象年齢がこれまでの小学3年生までから、小学6年生までに拡大しています。ただ、実際に拡大させるかどうかは強制ではなく、各自治体の判断に委ねられています。

設置場所

学童保育の設置場所は、授業が終わったら移動しやすい小学校の空き教室や専用の教室が多いのが現状です。しかし、教室の空きがない小学校では、地域の児童館や公民館など小学校の外の施設に設置している自治体もあり、その場合は学童設置場所まで子どもが移動しなければなりません。

終了時間の現状

また、終了時刻は現状で18時までが約4割、19時までが約5割と過半数を占めています。少数ですが午後19時以降というところもあります。ただ保育園だと19時までが6割以上で19時以降も2割と、かなり遅くまで預かってもらえています。学童保育を利用しても、通勤時間が長い、残業があるといったママさんにとっては19時までのお迎えは、ちょっときつい場合もあります。

対象年齢が小学6年生までに拡大したなどの内容の新学童制度により、子どもの放課後の子どもの過ごし方に少し希望が持てるようになったという親さんも増えています。今後も新しい学童保育サービスが拡充していくことが望まれます。

また子どもの帰宅時に親のどちらが一方が在宅している家庭と、共働きで留守の家庭では放課後の過ごし方に違いがみられます。放課後はとても貴重な時間であり、子どもにとっても色々な経験ができるチャンスなので、お子さんと一緒に放課後の時間をどう有意義に使うかを一度話し合ってみることをおすすめします。