小学生でもできる!ゲーム感覚で学べるプログラミング学習「Scratch」

「Scratch(スクラッチ)」というプログラミング言語を知っていますか?子どもでも楽しくプログラミングに触れることができると注目を集めている、初心者向けの入門ツールです。今回はそんな「Scratch(スクラッチ)」について詳しくご紹介しましょう。

プログラミングとは

プログラミングとは、コンピューターに人間が思った通りの処理を行うよう、手順を指示する作業のことです。

パソコンやスマートフォン、家電に自動車など、私たちの周りには様々な役割をこなすコンピューターがたくさんあります。しかしどのコンピューターも、自分で考えて勝手に動くということはありません。すべて人間が組んだ「プログラム」に従って動いています。

たとえばパソコンに画面を表示する、冷蔵庫を冷やす、自動ドアを開閉するといった動作。これらはすべてあらかじめ「このボタンを押されたらこうする」「センサを感じたらこうする」と細かく手順を指示されているからこそ正しく動くのです。この指示を出すことを「プログラミング」と言います。

コンピューターへの指示は、「プログラミング言語」というコンピューターにわかる言葉を使って行われます。その種類は実に様々で、「C言語」や「Java」などが有名です。人間にも細かい仕事が得意な日本人や誰とでも仲良くなれるアメリカ人がいるように、コンピューターにも種類があり、それぞれに得意な仕事・苦手な仕事があります。各コンピューターにわかるよう指示をするために、それぞれに通じる言語を使ってプログラムを組んでいくのです。

プログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」とは?

「Scratch」は、視覚表現でコンピューターに指示ができる「ビジュアルプログラミング」です。アメリカのマサチューセッツ工科大学によって開発されました。子どもでもプログラミングが簡単にできる入門ツールで、世界中に630万人以上の利用者がいます。

通常、プログラミング言語を使うには構文を詳細に知っていなくてはなりませんが、Scratchは色や形で視覚的に捉えて構築できるため、文法を知らなくてもプログラムを組むことが可能です。マウスを使って命令ブロックを積み重ねていくだけで、画面上のキャラクターを動かすことができます。ゲームをプレイする感覚で楽しむことができるでしょう。

Scratch(スクラッチ)が選ばれる理由

多くのユーザーにScratchが愛されている理由はたくさんあります。

視覚性が優れている

プログラミングと聞くと、難しい文字列が連なっている画面を想像するかもしれませんが、Scratch は違います。Scratchの画面ではキャラクターが表示され、鮮やかでワクワクする画面となっています。子どもでも親しみを持って取り組むことができるでしょう。

思考の整理がとても簡略されている

Scratchの仕組みはとても分かりやすく、簡略化されています。種類ごとに色分けされているスクリプトの中からブロックの凹凸が当てはまるものを選んで組み合わせていくだけ。シンプルな思考と「キャラクターが動く」という結果が繋がりやすく、感覚的に覚えていくことができます。

他者の作品を見たり自分の作品を公開したりできる

Scratchで作ったアニメーションやゲームは、アカウントを取得するとサイト上に保存することができ、他の人に公開することができます。そして、反対に他の人の作品を見たり、プレイしたりすることが可能です。他の人の作成を見ることで、さまざまな刺激を受けることでしょう。

学校の授業での必修化に先駆けた教育として利用されている

文部科学省の有識者会議にて2020年からを目標にプログラミング教育を必修化すると発表がありました。その先駆けとして、既に学活などの時間にScratchを導入している学校も多くあります。皆で楽しみながらプログラミングの基礎を学べるツールとして、Scratchは適していると言えるでしょう。

Scratch(スクラッチ)を始めるために必要な準備

では、自宅や学校などでScratchを始めるにはどうしたら良いのでしょうか。

Scratchには、インストールが必要な「1.4」と、WEBアプリケーションとしてブラウザ上で操作する「2.0」の2つのバージョンがあり、いずれも無料で使えます。まずはパソコンがインターネットを使えるよう環境を整えましょう。

小学校低学年の場合は、インターネットに接続しなくて済む「1.4」の方が良いでしょう。公式サイトを開き、「ヘルプ」をクリックしてください。そのまま下にスクロールすると、「Scratch1.4 Download」のリンクがあるので、ここからダウンロードしましょう。一度インストールすると、そのパソコンでずっと使用することができます。

気軽に始めたい場合は、インストールの必要ない「2.0」がオススメ。ブラウザ上で「Adobe Flash Player」が使える環境が必要です。Scratch公式サイトを開き、「Scratchに参加」をクリックしましょう。画面に従って必要事項を記入し、アカウントを作成します。(アカウントを作らなくてもプログラミングすることは可能です)サインインしたら、「作る」ボタンでいつでもプログラムを組むことができます。(2016年10月時点)

Scratch(スクラッチ)では、絵を動かすだけでなく簡単なゲームを作ることや、その作品を他者と交流することなど、さまざまなことができます。「子どもにやらせてみたい!」とお考えの際は、まずは一度、「Scratch」の無料体験会にお越しください。