試して見ませんか?こどもの性格診断のススメ

親ともなれば子どもの性格が元気に活発なのか、それとも繊細なのかわかるものでしょう。しかしながら、5歳も超えてくると、親が思っている以上にいろいろなことを吸収し始め、驚くことが多くなってくるものです。子どもがこれからどんなことに興味を持って、どんなことを吸収し始めるのか、追いつかなくなる前に改めて子どもの性格を把握しなおしてみてはいかがでしょうか

子どもの性格を把握するべき理由

まず、なぜ改めて子どもの性格把握をおすすめするのかの理由についてご説明します。

主体性が問われる教育制度

文科省の学習指導要領で「生きる力」を育む教育が掲げられました。1970年代の詰め込み型の教育とも、最近にあったゆとり教育とも違うこの「生きる力」の大きなポイントは、子どもが主体的に学ぶ力をつけることです。これからの時代、情報が溢れて、勉強をしなくてもインターネットで調べればすぐ知識が手に入る世の中です。この状況で子どもに教えなければいけないのは、自分で深く掘り下げて理解する能力です。それには、親が子どもの性格を知り、興味関心を把握して、掘り下げる内容を補助してあげる必要があるのです。

こどもの成長は早い

またもう一つの理由としては、「子どもの成長は早いです」というものです。簡単なことかもしれませんが、なかなかこのスピード感には驚かされるはずです。いつまでも子どもと思っていても、気づいたらどんどん大人びていくでしょう。加えて子どもの変化を把握できるようしておけば、親子のコミュニケーションも円滑になります。子どもに「子ども扱いするな」と反発されることや「まだ分かんないよ」と言われることあるかと思います。それを先回りして、性格を把握し子どもを理解しておけば、楽しい親子の会話がより増えるでしょう。

遺伝で性格は変わるか?

遺伝で大きく関わるのは、体の機能に関する部分です。親の体質を子どもが受け継ぐ事は多くあります。しかし性格というものは、環境に左右される部分が多く、また親の性格に子どもが似るというのは、親が育った環境と近いところで子どもを育てるために、子どもも似た性格になるということであり、これは遺伝ではありません。

また家庭内のルールなどによっても、子どもの性格はある程度決まっていき、親のしつけの仕方でも性格は決まります。家庭内の環境の要因は、子どもの性格を形作るのに大きく関係してきます。

親のタイプから把握するこどもの性格:サイモンズ式分類

性格は遺伝では決まらないといっても、親の態度やしつけの仕方が、子どもの性格に影響を与えます。親の子どもへの態度を分類し、それぞれの子どものタイプをまとめたものがサイモンズ式分類です。親としてのあなたはどのタイプにあてはまるでしょうか。

サイモンズ式分類では「親の子どもに対する態度」を、支配型、服従型、保護型、拒否型の4つに分類します。これらのタイプを組み合わせた支配×保護の「過保護型」、保護×服従の「甘やかし型」、拒否×服従の「無視型」、支配×拒否の「残忍・残酷型」の4つに細分化します。これらによって子どもがどんな性格なるか変わってくるそうです。なかなか極端な例だと思われる方もいるかもしれませんが、自分の傾向を改めて照らし合わせてみてはいかがでしょうか。

支配型

親が子どもを支配するような態度を取り、子どもは親の顔色を伺い服従的な態度を見せますが、自発的に動かず消極的な性格になりやすいそうです。

服従型

子どもの顔色を伺いながら育児をするような親であり、欲しいものはそのまま何でも与えます。このような場合、子どもは積極的に行動するが、人に従わず自己中心的な性格になるそうです。

保護型

必要以上に子どもを擁護する親であり、いわゆる過保護タイプです。子どもは危険に対して思慮深くなりますが、その一方で親から離れた場所に好奇心を見せ親元から離れようとする場合もあります。性格は親に守られている安心感から穏やかな場合が多いですが、野心を持つタイプが多いそうです。

拒否型

子どもを拒否するような冷酷な態度で接する親であり、子どもは親からの拒否感の影響で劣等感に満ちあふれ神経質になります。また親の気を引こうと突飛なことや危険なことをするような場合もあるそうです。時には親の真似をして冷酷な態度を取る場合もあります。

支配×保護の「過保護型」

子どもに世話を焼きすぎて、子どもに自身が自発的に動けなくします。また子どもが親に依存しすぎて幼児的な振る舞いをするような大人に成長することもあります。

保護×服従の「甘やかし型」

文字通り甘やかす親のタイプで、子どもが自分の言うことは何でも通ると勘違いする傾向があります。度がすぎると自己中心で反抗的な態度になります。最近よく見られるのが、親を名前で呼び捨てにしたり、親と友達のように接したりする子どもがいますが、この甘やかし型の傾向が影響しているかもしれません。

拒否×服従の「無視型」

子どもへの関心度が低く、自分のタイミングで子どもを世話するタイプです。子どもは親が何を考えているかわからず、情緒不安定になったり、気を引こうとして逸れたことをやってみたりすることが多いそうです。

支配×拒否の「残忍・残酷型」

子どもを抑え付けるタイプです。子どもは逃避型の性格になり、不安定で神経質な性格になることもあります。

こどもの性格把握はやはり直接のコミュニケーションで

子育てには子どもとのコミュニケーションをとって、子どもと意思疎通することが大切です。出来るだけ子どもと一緒にいるような時間を取ってコミュニケーションを取る時間を設けるべきです。家族団らんの時間がやはり必要であり、家族全員で食事をしたり、一緒にテレビを見たりする時間を作りましょう。

環境や親の接し方で子どもの性格は決まっていきますが、子どもはどのような性格なのか把握しないと、子育ても上手くできません。毎日少しの時間でも良いので、子どもと話をする時間を作って、コミュニケーションをとるようにすると良いでしょう。